歯科技工所の三和デンタル(東京都大田区)は、口腔内スキャナーや3Dプリンターを活用したデジタル入れ歯ブランド「Livion(リヴィオン)」の提供を本格化しました。デジタル設計と加工により、従来の義歯製作に比べて工程を大幅に効率化し、急な紛失・破損時でも保存データから短期間で再製作できる体制を整えたとしています。

歯科医療ではデジタル化が進む一方、入れ歯分野は型取りや噛み合わせ調整が複雑で、デジタル移行が遅れてきました。同社は口腔内スキャナー(IOS)やCAD/CAM、3Dプリンターといった設備投資を進め、アナログで培った義歯製作ノウハウと統合。既存の入れ歯をスキャンしてデータ化することで、患者の来院回数や型取り時の不快感の軽減を図ります。デジタルデータを一度作成すれば、安全に保管した情報をもとに、数日から1〜2週間程度の短納期で再製作できる点を強みとしています。

さらに、従来は難易度が高いとされてきた部分入れ歯(パーシャルデンチャー)にもデジタル技術を応用し、「Livionスマイル」としてリリースします。金属バネを使わない審美性重視の「スマイルデンチャー」で得た知見と、マルチレイヤー素材のミリング技術を組み合わせることで、「薄く、美しく、違和感の少ない」装着感と強度の両立をめざします。

高齢化と人生100年時代の進行により、噛む機能の維持と見た目へのニーズは多様化しています。Livionの普及が進めば、訪問診療での活用や、術前データを使った抜歯後のスムーズな義歯提供など、歯科医療現場の省力化と患者の生活の質向上にどこまで寄与できるかが今後の焦点となります。

【商品情報】

Livion(デジタルフルデンチャー/コピーデンチャー)

Livionスマイル(デジタルパーシャルデンチャー)

詳細 三和デンタル公式サイト https://sanwa-dental.jp/

source: PR TIMES

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